早期リタイアをしてからふと、左肘を伸ばさないスイングをするとゴルフで昔痛めた背中を壊すことなく安全にプレーができることを発見し、ゴルフのプレーを再開したことを以前のエントリーで書きました。
あれからずっと安全にゴルフができており、嬉しい限りです。今回、オフシーズンの半年程度お休み明けでまたゴルフを再開したら、すっかり左肘を伸ばさないで打つ打法を体が忘れてしまっていました。逆に人生の長い期間の何十年もの間やっていた、オーソドックスな左肘を伸ばしたゴルフスイングが顔を出すようになってしまい、早期リタイアしてから取り組んで作った左肘を伸ばさないスイングを思い出して、ちゃんと再現高くできるようになるのに随分と試行錯誤と実験が必要になってしまいました。
というわけで、これから多分、毎年のようにオフシーズン休み明けに直面するであろう、この新しく取り組んだゴルフスイングを思い出してラウンド実戦で使えるような状態に持っていく作業のためのメモをこのエントリーで残し、毎年のこの作業を楽にするためのヒントにしたいと思います。
個人的には、背中の怪我が理由となっている左肘を伸ばさないゴルフスイング、打法ですが、まさに怪我の功名とでもいうべきか、このスイング、打法のおかげで、ヘッドの入射角をうまく調整することができて、ドライバーでスピンを減らしながら高い弾道で飛ばす、科学的に見て合理的な球が打てるようになりました。アイアンもヘッドの入射角を水平に近くにすることで、ショットのヘッド軌道の高さの許容範囲がとても大きくなって、アイアンショットもとても簡単になりました。もし、これを読んだゴルフスイングに悩まれている方、球が吹き上がったり、スライスしたり、迫力のある弾道なのに行ってみるとあまり飛んでおらず、パワーのない技ありなお年寄りとドライバー距離があまり変わらなかったり、安定してストレートに近い球が続けて打てなかったりといった方は参考にしていただけるところがあるのではないかと思います。
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まず、グリップです。
左手のグリップは若干ウイーク気味に握ります。そしてスイング中は左手首を甲側に折るのではなく、手のひら側に折るイメージで使います。左グリップに関するもう一つの注意は、親指を詰めて握るショートサムで握ることです。ロングサムで握ってしまうとフェースが返りにくくなり、フェードやスライスは打てますが、ドローやフックを安定的に打つことが難しくなります。(?また、左グリップを指で握り、左親指の付け根をグリップにべったりつけずに隙間を作ることで、左手首を手のひら側に折り左肘を曲げるスイングがしやすくなり、捕まった球が打ちやすくなります。?)
対して右手は指だけで握ります。右手を手のひらを使って握ったり、インパクト時に手のひらも使って右手でグリップを握りしめるように使ってしまうと右手首を手のひら側に折るようなインパクトとなってしまい、左手首を甲側に折る形となり、フェースは空を向き、スライスや高くスピンの多い、弱い球になってしまいがちです。なので、右手を指だけで優しく握り、インパクトでも握りしめずに優しく使うのがコツになります。
結果、アドレス時には、右手は手のひらのところが左手の親指を包み込む形とならず、右手指だけがグリップに引っかかっていて、右手のひらのところに大きく空間が空いている形になります。そして右手のひらはアドレス時に飛球線方向を向くようにします。ここが飛球線の左側を指すようにしてしまうと、フェースを開かずにバックスイングをするには、極端なフライングエルボーになるように上げる必要があり、バックスイング時にフェースが開いてしまうことが多くなるので注意です。
アドレス時にはハンドファースト&ハンドアップになるように構えます。フェースを左に20〜30度程度クローズにして左グリップを握ったあと、ハンドファーストにして左肘を若干曲げてハンドアップにしてアドレスすると、フェースが目標に向くといった手順になります。(この手順は慣れたら省略してもOK。) 打ちたい球がドロー系ならばこの段階でフェースは若干クローズドといった形で、狙いたい弾道のための微調整をアドレスのフェースの向きで行います。
次にアドレスです。
肩と肘とグリップで5角形を作って、肩周りを柔らかくして胴体とは連動させずに自由に動かすイメージのスイングですので、基本、胴体の回転とか肩を90度以上回すとかが重要ではないスイングとなります。フォローでもスタンスがオープンでなくてもフォロースルーに全くといって支障が生じないので、スタンスはスクエアから若干クローズにした方が良い結果になるようです。スタンスをオープンにすると、左肩周りを固めて肩を回すことによりスイングするオーソドックスな左腕を伸ばしたスイングが顔を出す嫌いがあります。スタンスをクローズ気味にするとこのタイプのスイングがしずらく、自然に胴体を左に回転させるのではなく左肘を畳んでコンパクトなフォローでスイングしやすくなります。
始動と手首の使い方です。
バックスイング時はフェースを開かずに、つまりフェースがヘッド軌道の方向と垂直な状態を保つようにコックしながら上げて行きます。結果的にはスイング時手首は左親指方向に多少コックを使い、インパクト時には逆方向にアンコックする形になります。そしてトップの切り返しでグリップを柔らかく保ち、コックを一段深くしてダウンスイングに進むことでより溜めのあるスイングになり、そのままインパクトでヘッドを先行させるように走らせると、捕まったドローが出やすくなります。(このとき左手首を甲側に折らないように注意)
スイングのイメージについてです。
スイング中の動きは体の特定の部分の形のイメージするのではなく、打ちたい球に応じたヘッド軌道のイメージで行います。体の形をイメージしても再現性が悪く、一晩で通用しなくなることが大半ですが、ヘッド軌道の動きをイメージするとそれに応じた体の動きを体が勝手にやってくれて、昨日や以前の動きが再現しやすい傾向があります。具体的にはドライバーの場合は、高めのティに乗ったボールをオーバースピンをかけるように、手先でヘッド軌道を作るのではなく、体全体を使ってオーバースピンをかけるようにイメージしてスイングすると、ハンドファーストかつアッパー軌道のスピンの少なく高い飛ぶ球が打ちやすくなります。手首を操作することなく縦のオーバースピンをかけるようなイメージでスイングすると、左右の曲がりもほとんどない、非常に良い結果が得られます。
アイアンの場合は、ほぼ水平のインパクト軌道を作ることをイメージします。この軌道であればダフリ気味に入ってもヘッドが滑ってインパクトし、トップ気味に入ってもリーディングエッジが球の中心よりも下に入れば、球がフェースを駆け上がってボールが上がってくれます。なのでボール半分以上の縦方向の許容誤差があるような非常に易しいイメージを持ってスイングできます。
練習方法および上記スイングがちゃんと出来ているかの判定方法についてです。
長い間のオフシーズン空け等のこのスイングを体が忘れている時には、PS等のウェッジや8番アイアン等のショートアイアンを使って練習場でこのスイングをして球を打ってみると、ちゃんと出来ているかどうかがすぐにわかります。
これらの短いアイアンでオーバースピンをかけるような意識で球を打つと、自然にフォローに向かって左肘がたたまれて行き、インパクトの瞬間にヘッドが左右にも上下にもよじれない、ストレートにヘッドが動くインパクトが実現できます。もしこれがちゃんとできていれば、ヘッドがボールに綺麗にインパクトした後、軽くマットにシュパーンと触り、左腕を伸ばしたり左肘を使えてない円運動のスイングをした時とは別次元の精度のインパクトの感触になります。球を打つのが本当に楽しく感じるほどの抜けの良さなので、うまくできているかどうかはそれですぐわかります。そしてその時の球筋は左右にも上下にもよじれない、糸を引いたようなおとなしいストレート球が出ます。
逆にフェードやドローしか出なかったり、非常に軽くシュパーンといった音でインパクトが綺麗に抜けて行かなかったり、低く出て上に吹き上がったり力なく上に上がってしまったりする場合には、正しくこのスイングができていないサインになります。
ショートアイアンで正しくこのスイングができていることを上記方法で確認した後、ドライバー等の長いクラブで同質のスイングが実現できてストレート系の球が意図して打てるようにする練習手順が良いと思います。
また後日、内容の追加修正をしていき、個人的にオフシーズン明けマニュアルとして最高のものにしていこうと思います。これを読まれる方にも、私もゴルフ人生の中で何度か出会った、素晴らしく低スピンで果てしなく飛んでいく見事なドライバーショットを打つ先達の業師と同じ球を打つためのヒントになれば幸いです。
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