最近、ゴルフスイングに関する書籍で珍しく良書に出会いました。書籍名は「ローポイント・コントロール」です。この書籍がもたらしてくれたヒントにより、感覚ではなくシステムに則ってフェード、ドローを容易に打ち分けることができるようになりましたので、その個人的な方法論をこのブログでまとめてみようと思います。
このローポイント・コントロールという書籍のいわんとするところ、つまり要諦は「ローポイント」すなわちスイング時のクラブの最下点を安定させることでボールの飛び方を安定させることができ、そしてこのクラブの最下点をコントロールすることでフェード、ドローとボールの飛び方を自在にコントロールすることが可能になるという点にあります。
ここからはこの書籍を読んで私が個人的に解釈し、試行錯誤して方法論とした部分になりますが、このローポイントは、手先や体の感覚や操作ではなく、アドレスでの構え方や姿勢を制御する方法論で機械的にコントロールすることが可能でした。すなわち、一夜にして胡散霧消し得る感覚頼りではない、いつでもどんな体調でもどんな体の感覚の状態であっても意図するドローやフェードがいとも簡単に打てる方法論になっていると思います。またこのシステマティックな方法論であることによる再現性の高さも特筆すべき点かと思います。
それでは、まず最初にドローの打ち方をこのエントリーでまとめます。
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この書籍では、もう一つ重要な点、これは最近の複数の書籍ですでに言及されている点ですが、最新の科学的なアプローチと分析、研究によって、昔から言われていたセオリーがほぼ間違いであったことにも言及されています。
その昔のセオリーとは、「ボールの打ち出し方向はスイング軌道によって決まり、ボールの曲がりはフェースの向きが決める」という内容のものです。現代の詳細で科学的な研究により、これはほぼ逆であって、「ボールの打ち出し方向はほぼフェースの向きで決まり、ボールの曲がりの方がスイング軌道によって決まる」ということが、科学的な結論としてきちんと出てしまっています。
この点は、この書籍だけでなく、最新理論に言及されたゴルフ書籍であればもう複数の書籍内で言及されている内容ですので、もう珍しい内容ではありません。
つまりは体の向きに対してインサイドアウトのスイングであって、フェースは右向きで開いてボールにコンタクトしたとしても、インサイドアウトのスイング軌道に対してフェースがクローズドになっていれば、ボールは右に出て左に曲がるドローになるということになります。
従来の古いセオリーでは体の向きに対してインサイドアウトのスイングでフェースはスクエアにボールにインパクトすればボールは右に出て左に曲がるドローになるはずでしたが、最新の科学的な研究に基づく理論では、これではほぼストレートに出て左に曲がるフックになってしまうことになります。
つまり、スイングをインサイドアウトにしてそのインサイドアウト軌道に対してフェースが若干クローズドの状態でボールにコンタクトできれば、安定して右に出て中央に戻ってくるドローが打てることになります。これをアドレスの構え方でローポイントをコントロールすることで実現できれば、感覚に頼らず機械的にドローを打ち続けることが可能になります。
この考え方に基づき、たった一時間の練習場でのテスト、検証により個人的に確立させたドローを打つための構え方は、以下の通りでした。
ドライバーでいつもの普通のボール位置にボールを置き、アドレスした後に膝と腰を右に回し、背骨を少し右に倒すことで、インサイドアウトの軌道とボール位置よりも飛球線後方手前側にローポイントを持ってくるアドレスの構え方をします。これで後は、クラブを上げて下ろすだけの簡単スイングをするだけでボールは右に出て左に戻ってくるドロー球になります。
注意すべきところは、構え方だけでもうボールがドローする条件が整ってしまっていますので、さらに意図的にフェースを返したりといった意図的な操作をしてはいけないという点です。ただただ上げて下ろすだけで意図的なフェース開閉等の操作を極力やらずに自然に任せるスイングをすることが肝要であることが、ラウンド実践を通してわかりました。
実践ラウンドで試すと、これが面白いようにコントロールが出来ます。あまりに自在にドローが打てるので、ちょっと笑っちゃうくらいです。
もう一つ重要なポイントを補足すると、特にドライバーではギア効果が存在するので一般にヒールに当たるとフェード気味、トウに当たるとドロー気味になります。この効果があるのでどうしてもストレート球を打つつもりが、フェードになったりドローになったりしてしまいます。しかしながら、上のようなドロー球を打つためのスイングをしていれば、仮にフェースのヒールに当たったとしても、なかなか逆球のフェードにはなりません。失敗してもせいぜいドローせずにストレートに飛ぶくらいです。
なので、右にOBゾーンや1ペナがあるときや、2グリーンの右側グリーン使用していて一打目をフェアウェイ左に置きたい時といった、ドローが欲しいレイアウトのホールではとても重宝する打ち方です。
これを読んで、もしピンとくるものがありましたら、試してみてください。
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