表題の件、ゴルフスイングに関し試してみた所、表題の通りの結果を得ましたので、これを記録に残しておきます。また、このグリップ変更をしてしばらくラウンドしてみましたのでその結果等も合わせて記載しておきます。
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表題の結果を得てから個人的に予測したことが幾つかありましたのでそれについて箇条書きでまとめ、そのそれぞれについて実際に試したらどうだったか記載する形にします。
1.背中の負担への懸念
元々が自身の背中の怪我が原因で、左腕主体の左肘を伸ばしたスイングで早期リタイア後のゴルフを始めることが出来なかったのがテンフィンガーグリップを採用した理由です。昔やっていたオーバーラッピンググリップで左腕を伸ばして伝統的なスイングで強振すると背中が痛くなり、それが原因で背中の神経を刺激するのか頭が痛くなる。それで長い間ゴルフは止めていて、早期リタイア後のゴルフ再開時も右手をしっかり5本の指で握ってかつ左肘を曲げたままスイングするようにして左腕にかかる負担を軽減しないとプレーができない状態でした。
それでもゴルフを再開して長い間プレーしているうちに、背中の怪我が良くなってきたのか、必要な筋肉がつき体の左腕回りへの負担から体を守れるようになってきたのか、いつしか左肘を曲げたままにせずスイングしても背中や頭が痛くなることも無くなり、今では左腕主体のスイングをしたり左腕一本でスイングしても全然大丈夫になってきました。
だからこその、昔プレーしていた頃のオーバーラッピンググリップを試すことができたのですが、その結果は驚きのヘッドスピード15%アップでした。これでそのまま飛距離が15%伸びるとゴルフが劇的に変わり得ます。ドライバー飛距離が230yのアベレージヒッターが265yのロングヒッターになったらどうなるか。これは試す価値ありと思い、グリップを変更してしばらくラウンドで試してみることにしました。
当然、体への危険を考えて、徐々に慣らしていくようにして怪我をしないよう、昔の症状を再発させないように探り探りでの検証です。
結果は、計算通りオーバーラッピングはボールが飛んで、かつ個人的にも使い続けられそうなグリップという結論になりました。
2.球筋やショットの精度等、ゴルフプレーに与える影響
・飛距離も15%程度伸びるか否か
やはり、しっかり振っていくと今までより距離が出るようで、フェアウェイの230y地点にある旗をはるかにオーバードライブするケースが増えました。これは喜ばしいばかりではなく、理想のIPポイントをはるかに超えるドライバーショットはスコアにとっては度々トラブルの元になるので、よく考えたラウンドが必要になってきました。短いクラブでも気持ちよく振り切ってしまうとしっかりグリーンオーバーしてしまったりするので、短いクラブでどう打っていくのが良いのか研究が必要です。
・飛びすぎる事の影響1-体へのダメージと許容可能な使用ボール
昔はよく、硬いツーピースボールを使ってると左手首や左首筋等が痛くなることがありました。インパクトの衝撃によって左半身の筋に負担がかかるからだと思います。テンフィンガーで最近はとんとそんな症状が出る感じはなかったのですが、オーバーラッピングでまたそういう症状が出そうな予感がします。柔らかいボールを使う等の前後策が必要と思います。物理的にはヘッドスピードが15%アップすると、高校の物理で習った通り発生エネルギーは速さの二乗の1.3倍超になるので、体の関節にかかる負荷も1.3倍超になる計算です。注意して使用する道具を判断していく必要が生じます。
・飛びすぎる事の影響2-ドライバーのスピンと球の高さ
ヘッドスピードが速くなると、元々高めだったドライバーの打球がさらに高くなりそうなので、カチャカチャでロフトを立てて対応しました。これで今のところなんとかなっているようです。
・球筋、フェード、ドロー等の横の変化
グリップをオーバーラッピングに変えて、練習場での練習もなくぶっつけでラウンドしましたが普通にラウンドできました。球筋は若干ドロー目に球が飛ぶケースが多かった気がしますが、ストレートに球が打てないほどでもなくサイドスピンの変化はわずかな差に感じます。球の高さも若干高くなった気がします。
・その他スコアへの影響等
飛びすぎることはトラブルの元にもなるので一方向でスコア的に有利になったようには思いませんが、今までとは違う景色から2打目を打つ事が多くなるとそれはそれで新鮮です。逆にウェッジのコントロールショットをする時には、ヘッドがビュンと走ってしまうことが扱いづらくてまだテンフィンガーのグリップでショットしたりします。ショートアプローチもテンフィンガーでヘッドをコントロールしにいっています。
3.ヘッドスピードが15%アップする理由に関する推測
これについては、ちょっと考えると常識ではないかと思います。左右のグリップを思いっきり離して握り、さあこれで棒の先をビュンと速く振ってみなさいと言われたら、そりゃ不可能だと試す前にイメージできます。うまく滑らかに振れる範囲で支点は一点に近い方が速く振りやすいのは当然といえば当然かと。思えば、若い頃は300y前後のホールは全て1オン狙いだったのに、今では230y地点のフェアウェイにある旗に到達すれば満足なゴルフになっていたこと、決して歳のせいではなかったわけで、実際は背中の怪我のせいでそれによりヘッドスピードが出にくいテンフィンガーグリップをしていたせいだったわけです。オーバーラッピンググリップに変えて、パー4でしょっちゅう1オンを狙っていた若い頃をちょっと思い出しました。これからも体に注意しながら、飛ばしのゴルフも堪能していきたいと思います。
4.テンフィンガーグリップの巷での評価と自身での検証の結果が真逆になることについて
巷では、テンフィンガーグリップは右手に力を入れやすく、フェースを返しやすいので、ボールを捕まえやすくボールを飛ばしやすいグリップという評価が一般的です。というか、逆にテンフィンガーグリップはボールが飛ばずコントロールの為のグリップというなんていう評価は見たことがありません。しかしながら、私が試した結果はまさにその通りの結果でした。オーバーラッピングは支点が一点に近くなるのでヘッドが走りやすく、ボールが捕まりドローになりやすく球筋も高くなりやすい。逆にテンフィンガーは支点が2点に離れていて、ヘッドスピードをコントロールしインパクト挙動を穏やかにすることに優れている。
常識的な考え方や通説は自身の個人的な状況には当てはまらないことが多く、だからこそ大きな損失がない話であれば自身で試すに限る。投資と同じく、自身で試す事なく、検証もすることなくわかった気になり将来事象の帰結を決めつけることは損失や利益の遺失につながるという真理のようなものがここでも生きていました。